この動画の忘却録を記録します。
現在の林業には、経済破綻、土砂災害、50年サイクルの適正性の問題がある。
- 林業のコストが高く、収益が追いつかない。林業の収益は補助金に依存し、持続可能性が危ぶまれている。
- 土砂災害の危険性が上がる。
- 森林管理を海外の基準に合わせており、日本の環境に合っていない可能性がある。
1.林業のコストが高く、収益が追いつかない。林業の収益は補助金に依存し、持続可能性が危ぶまれている。
普通に林業をすると半分が大赤字になっている現状がある。赤字の補填は補助金で行っている。
売り上げ
400~500万円/1ヘクタール
費用
苗の購入費 250万円/1ヘクタール
間伐2回 300万円/1ヘクタール
主伐 300万円円/1ヘクタール
全部やると900万円のコストがかかるが、さらに 日本は急峻な山が多いので、場所によっては追加で費用が必要なこともある。
費用の約900万円は常にかかって、売上が500万ぐらいしかないという状態に補助金が出てなんとか維持されてる。
2.土砂災害の危険性が上がる。
皆伐することで、禿山になる。禿山になるとで雨が直接山肌を直撃する。これにより山が痩せる。
また、今は大型機械を入れることが多くなり、大型機械入れるには幅の広い作業道が入ります。この道も土の流出が激しくなる原因になる。
作業道を入れいるということは、道は森林にとって皆伐されたエリアと同じ状態になる。作業道を入れると、入れる前と比べて2割の森林が消えることになる。
3.森林管理を海外の基準に合わせており、日本の環境に合っていない可能性がある。
50年で切り出すといった基準は、欧米に合わせている。欧米は平地に樹木があり、高く伸びた50年くらいの木は風で倒れるリスクが高まる。風が吹いて倒れる前に切ろうかとなるため、50年で切り出している。
日本は急流な土地が多いため、谷に当たる部分には平地のように風が吹かないから、木が倒れにくい環境である。ということは、50年経ったからといって切らなくても、風で倒れるリスクが高いわけではない。日本には高齢樹を育成する環境がある。
そんな中、50年で切り、B材を生産しているため、単価が上がらない問題が発生している。
4.感じたこと
林業の本質は、どこにあるか。これまでは、素材生産としての産業感が強かったが、素材生産をしてもお金にならないのであれば、自然管理の一環として、木材を生産するようなスタンスに切り替えるイメージなのだろうか。これまでどおり、素材生産第一に行うのであっても、自然への配慮は必要であるが、売り上げが立たない環境にそこまで面倒を見る余裕が生まれないように思う。素材生産第一に行うのであれは、業界全体として、木材の価値を再定義する必要性を感じる。